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執筆者の写真吉牟田まどか

【感情】悲嘆(ひたん:グリーフ)とは?


悲嘆とは愛する人の死という喪失に対する主には感情的な反応に用いられる言葉で、喪失に対する正常で自然な反応である。喪失体験と失われた対象に対する激しい思慕や渇望が悲嘆の本質的な構成要素である。





悲嘆がいくつかの段階を踏んでゆくという理論では、代表的なものにBowlby(1998)の段階理論が挙げられる。Bowlbyは近親者を失った時の反応として①数時間から数週間連続する無感覚な段階、②失った人物を思慕し探し求める段階、③混乱と絶望の段階、④再建の段階という4段階が一般的に認められるとしている。



段階理論よりもプロセスを重視する考えとしてWorden は個別性を重視し、「モーニングにおける四つの課題」として①喪失の現実を受け入れる、②悲嘆の痛みを消化していく、③故人のいない世界に適応する、④新たな人生を歩み始める途上において、故人との永続的なつながりを見出すことを提起している。


引用文献

管生聖子 2022 『人工妊娠中絶をめぐる心のケア 周産期喪失の臨床心理学的研究』 大阪大学出版会


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